2018/08/24 17:59


「絵本を描いてみるのはどうかな?
このとき感じたこと、思ったことを
言葉と絵を添えて表現してみるの」

そんな言葉をいただいて、
少し不安もあったけど、やっぱり面白そうだったのでチャレンジしてみることにしました。


下書きやオチを特に考えることもせず、ツイートしては次のページをまた思いつきで描いてみる
オンタイムでみてた人はちぐはぐに連投する光景や絵なしで投稿される誤爆の嵐に驚いたかもしれません。
昨夜あげた【われないタマゴ】は勢いのまま2時間で完成したわたしのはじめての絵本です。

描き終えてみると、絵はもちろん内容も大雑把で
「一体このタマゴはなにを意味しているんだろう」という声が多くありました。

勝手に作っておいてのことですが
あとがきというカタチとしてここに解説を残しておこうと思います。

【われないタマゴ】

タマゴをみつけた ボクは 世界をなにも知らない わくわくした ドキドキした なかにはなにがあるんだろう タマゴが いつまでたっても割れないから ボクはいろんなことを想像するようになった



タマゴはまだそこにあった ボクは少し大きくなった ゆで卵にしてやろうか 突いて穴をあけてやろうか 感情のままをタマゴにぶつけた タマゴが いつまでたっても割れないから ボクは考えること工夫することを覚えていった


タマゴは 今もずっとそこにある ボクは少し寂しくなった 声をかけたり 撫でてみたり 何もせずに寄り添ったりした タマゴは やっぱり割れなかったけど ボクは誰かを愛せるようになった



タマゴのことはどうでもよくなった ボクは家族をもったから 作りたいもの 守りたいもの しなくちゃならないこと 大切なことが山ほどある タマゴはやっぱり割れないけど いつかのボクの背中を見ながら ボクは見守ることの温かさを知った


ボクはすっかり年をとった 気がつくと タマゴはまだそこにあった いろんなことを もうたくさん知りすぎた だからこそ 頑固で退屈で変わらない こいつが愛おしくなった そうこれは誰にも壊せない ボクだけのわれないタマゴ


おわり



【あとがき・解説】

●小さいころみつけたタマゴは【興味】

知らないことばかりですべてが新鮮にみえたはずです。

サンタクロースは本当にいるんだろうか?
宇宙にはどんな生き物が住んでいるのかな?

わたしたちは答え合わせなんかしなくても無限に想像し、楽しむことができました。


●少し大きくなったときそこにあったタマゴは【自分の感情】
したいこと、やりたいことはたくさんあるのに思うようにいきません。

友達と喧嘩をしたり
親に口答えをしたり
始めたことがうまくいかなくて投げ出してしまうこともありました。

そんなことを繰り返していくうちに
もどかしさを自分で消化すること、思いのぶつけ方
どうしたら克服することができるかを考えて工夫する術を覚えていきました。


●ハートの模様がついたタマゴは【思いやり】
自分のことだけに一生懸命な時期はやがておちつきます。
知恵や工夫が備わってくるといろんな意味で余白がうまれ、ふとさみしくなったりもします。
わたしたちはもう子どもじゃありません。

優しく話しかけ耳を傾ける
時にはなにをするでもなく寄り添ってみる

出会い、すれ違い、別れたりをして
自分以外のなにかに感情を揺さぶられながら誰かを愛することを知っていきます。


●家族で過ごす中に光景にあるタマゴは【愛情】

わたしの好きな小説の一説にこんな詩があります。
~愛とは、お互いに向き合うことではなく、共に同じ方向を見つめることである(サン・テグジュペリ)~

自分の気持ちを押し通すわけでもなく
相手の気持ちをただただ促すだけとも違う

何に変えても大事にしたいと思える存在ができることの喜び
自分の想像する先を誰かと一緒に共有できる喜びをこの場面に描いてみました。


●最後のページにある金色のタマゴは【夢】
大人になっていくと
見なくてもいい世界
聞かなくてもいい世界までみえてきます。
全部を知る必要はなかったと思うのは全部を知ってしまったからかもしれません。

どんなに年を重ねても
まだ見ぬ明日にわくわくしたい。

子供のときに描いた夢やありえるはずのない幻想の世界が急にきらめきだし始めます。

あえて壊さない気持ち、遊び心をもった大人になりたい
最後の最後までタマゴが割れないのは、未知であるからこそ楽しさを残しておきたかったからです。


タマゴは一体なんだったの?

わたしは【幸せ】をイメージしました。
幼少期、青年期、成人期、幸せは時間の経過でどんどんカタチや対象を変えていくものです。
そして大抵その時はそれが貴重であることに気がつきません。

タマゴの殻の色や柄を変えて
すこしずつ成長して結局はもとに戻るのを割れないままのタマゴに置き換えてみただけ。

目にも見えず、結局中身がなんなのか答えは誰も知らない。

みんな心の中にわれないタマゴをもっているのです。


おしまい

おくらのほっぺとぎゃくさんかくのしっぽっぽ
まっみ